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生薬の薬物学


漢方医学においては、生薬そのものの持つ作用よりは、実際に用いた結果を重視するべきとされる。従って、生薬(や処方)に化学的分析を加えることには賛否両論がある。
しかし、私たちが西洋医学の中に漢方を取り入れる場合、現時点で判明している生薬の成分・薬理学的効果は理解しておきたい。もちろん、処方の薬効は、生薬の効果の単純和にも、化学的分析で得られた結果の単純和にも決してならないことを念頭に置くべきだ。

ここでは代表的な生薬をいくつか挙げ、現在解明されている範囲でこれらの生薬の構成成分と薬理学的効果を述べる。判明しつつある成分から、伝来の薬効との一致性を探ってみるのも興味深い。

麻黄(まおう)

マオウ科マオウ属の地上茎の乾燥品

桂皮(けいひ)

クスノキ科ケイの同族植物の樹皮の乾燥物
中国では桂枝とも書かれる。いわゆるシナモン・ニッキのこと。

附子(ぶし)

キンポウゲ科トリカブトの根の加熱減毒処理品
毒矢にも使われたりした。最近でも殺人事件で用いられ話題になる。

人参(にんじん)

ウコギ科オタネニンジン(Panax ginseng)
いわゆる朝鮮人参。土壌のせいか、国内産の薬効は朝鮮産のそれに比べ弱めといわれる。かなり地力を奪うため、連作が出来ない。従って高価。

柴胡(さいこ)

セリ(Bupleurum falcatum L類/Bupleurum属)の根の乾燥品

甘草(かんぞう)

マメ科カンゾウの根の乾燥品(本来は中国東北地方産を用いる)
和菓子の甘味料としても用いられる。

芍薬(しゃくやく)

ボタン科シャクヤクの根

牡丹皮(ぼたんぴ)

ボタン科の根皮

厚朴(こうぼく)

モクレン科ホオノキ(Magnolia obovata)、カラホウ(Magnolia officialis)の樹皮

大黄(だいおう)

タデ科ダイオウ

大棗(たいそう)

ナツメの木の実

呉茱萸(ごしゅゆ)

山薬(さんやく)

いわゆるヤマイモ

杏仁(きょうにん)

いわゆるアーモンド

地黄(じおう)

芒硝(ぼうしょう)

桃仁(とうじん)

モモの種子の胚乳

阿仙薬(あせんやく)

ガンビルの葉(インドネシア産)

茴香(ういきょう)

生姜(金時)の乾燥品

丁子(ちょうじ)

喬木の蕾の乾燥品


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Last Updated:2017/10/03
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