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脳循環代謝改善薬いろいろ
  • 循環改善作用と代謝改善作用は厳密には異なる。前者は血管拡張→脳循環血流量増加…というプロセスを増強し、後者は神経細胞自体の代謝を促進させる。ただし、血流が改善すれば代謝も促進するので、この2者をきちんと分けるのは難しい。
  • 実際のところ、作用機序が十分明らかになる前に、殆どの薬剤が薬価基準から除外されてしまった。削除された多くの薬剤は、ホパテに対する二重盲検試験を実施していたが、再評価においてプラセボとの有意差がみられなかったことによる。

凡例
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一般名の日本語・英語表記
製剤番号
先発品の日本語・英語表記
(発売元・製造元・販売元など)
後発品の一部
小ネタ

脳循環・代謝改善薬
代謝改善薬
ホパンテン酸カルシウム
Hopantenate
ホパテ Hopate(田辺) 中止 脳内におけるブドウ糖の取り込み・代謝促進作用があり、ADHDへの効果も一時期待された。多くの脳循環・代謝改善薬のうち、ホパテのみが最後まで生き残るも、2007年3月を以って(インスミン・メレリルと共に)経過措置終了。
アデノシン3リン酸ナトリウム
ATP
アデホス Adephos (興和)
アデノシンP
アデタイド
アデノP
トリノシン Trinosin (トーアエイヨー・アステラス)中止
めまいにも有効であるとされるが、効果のほどは?
アデノシン配合剤
セイヨウトチノキ種子エキス
オキシエトフィリン
アポプレクタール Apoplectal (日本新薬) 中止 脳血管障害による諸症状改善とされた。発売中止。
塩酸ジラゼプ
Dilazep
コメリアン Comelian(興和) 中止 アデノシン増強作用があるとされた。発売中止。
シチコリン
Citicoline
CDP-Choline
ニコリン Nicholin (武田)
レコグナン 中止
テーシコリン 中止
チスゲリン 中止
シスコリン
プルベ 中止
シチコリンH 中止
エンサイン 中止
ノイコリン 中止
めまいに対しても、根強く用いられている。
イデベノン
Idebenone
アバン Avan(武田) 中止 自発性低下に有効とされた。 承認取り消し。
プロペントフィリン
Propentofylline
ヘキストール Hextol (ヘキスト) 中止 他の代謝改善薬に比べ、ジェネリックが多かった。承認取り消し。
マイレン酸リスリド
Lisuride
オイナール Eunal (シェーリング) 中止
アポデール Apodel (明治) 中止
頭痛・抑うつ・不安・焦燥感の改善に効くとされた。承認が整理され発売中止。
チトクロームC
Cytochrome C
チトクロンS Cytochron-S (三共) 中止
チトマックP Cytomack-P (日本新薬)中止
チトレビー Cytorevie (持田)中止
チトレスト Cytorest (持田)中止
カルジオクローム Cardiocrome (マルコ)中止
チトクロマート 中止
チトレスト(持田)はカプセル、それ以外の会社は注射薬を販売。白血球減少症にも用いる。
塩酸メクロフェノキサート
Meclofenoxate
セントロフェノキシン
Centrophenoxine
ルシドリール Lucidril(大日本→共和)
プロセリール Proseryl(マリオン→アベンティス) 中止
セエルカ 中止
メクロサート
メクロンM 中止
アルツハイマー型認知症をはじめとした認知症(当時は痴呆症)の薬剤として開発された。類似薬の中では珍しく生き残っている。
塩酸アマンタジン
Amantadine
シンメトレル Symmetrel(チバガイギー→Novartisノバルティス
アテネジン
ボイダン
脳梗塞の急性期に対する適応は削除され、脳梗塞後遺症に伴う意欲・自発性低下の改善に限って継続された。A型インフルエンザにも効果があるとされるが、タミフル登場後は用いられることは少ない一方、抗パーキンソン病薬としてはいまだ用いられる。以下も参照。
酒石酸プロチレリン
Protirelin
甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン
TRH
ヒルトニン Hirtonin (武田) 外傷による遷延性意識障害に対して用いる。
GABA関連物質
ガンマ-アミノ酪酸
GABA
γ-AminoButyric Acid
ガンマロン Gammalon(第一三共) GABAの外部からの投与による脳血流量・脳酸素供給量増加 、脳内伝達物質賦活作用もあるとされた。
γ-アミノ-β-ヒドロキシ酪酸
GABOB
γ-Amino-β-Hydroxy-Butyric acid
ガミベタール Gamibetal(小野) 中止
アミノキサン Aminoxan (科研) 中止
コルポ 中止
しびれ等にも有効とされた。発売中止。
γ-ヒドロキシ酪酸
GHB
γ-Hydroxy-Butyric acid
〔プロドラッグ:ナトリウムオキシベート〕
Xyrem (Jazz)
ナルコレプシーおよびアルコール依存症に対して用いられるが、日本国内では所持・使用が規制されている。
フェニバット
Phenibut
β-Phenyl-γ-AminoButyric acid
   
ピロリドン誘導体
ラセタム
Racetam
  AMPA型グルタミン酸受容体のアロステリック調節作用を持つ。ラセタムを基本骨格として持つ薬剤はスマートドラッグとして使われがち。
エチラセタム
Etiracetam
  覚醒作用が強力とされる。これもスマートドラッグとして使われる傾向があった。R体とS体が混合のラセミ体だが、このS体のみを分離したのがレベチラセタム(イーケプラ)、抗てんかん薬いろいろを参照。
ジミラセタム
Dimiracetam
  スマートドラッグ。神経因性疼痛に対して研究がなされている。
ネブラセタム
Nebracetam
  M1アセチルコリン受容体アゴニスト。抗うつ薬として研究がなされている。
アニラセタム
Aniracetam
ドラガノン Draganon (ロシュ) 中止
サープル Sarpul (富山化学) 中止
アセチルコリン系賦活作用を持つとされた。 イタリアで発売開始ののち、日本ではプラセボ対象二重盲検比較試験を経て、1993年に承認されたものの疑問を呈され、他の循環・代謝改善薬よりもやや遅れて発売中止。海外ではスマートドラッグとして流通している。
ニコラセタム
Nicoracetam
  アニラセタムと構造が類似。
ロリプラム
Rolipram
  抗うつ薬・各種の硬化症・アルツハイマー型認知症やパーキンソン病などの治療薬として研究がなされている。PDE4阻害薬。
ピラセタム
Piracetam
ヌートロピル Nootropil
ミオカーム Myocalm
海外ではスマートドラッグとして流通、日本国内では1999年に癲癇性・症候性のミオクローヌス治療薬として液剤が認可されている。以下に挙げるピロリドン誘導体は全てピラセタムのアナログ。
フェニルピラセタム
Phenylpiracetam
   
ネフィラセタム
Nefiracetam
  ピラセタムのアナログ。
オキシラセタム
Oxiracetam
  これもピラセタムのアナログ。
プラミラセタム
Pramiracetam
  これもピラセタムのアナログだが、類似薬の中で最も強力とされる。
コルラセタム
Coluracetam
  田辺三菱がADに対して治験も失敗。
ファソラセタム
Fasoracetam
  脳血管性認知症やADHDに対して治験中。
イムラセタム
Imuracetam
  1970年代に開発も中止。
ロルジラセタム
Rolziracetam
   
ブリバラセタム
Brivaracetam
Brivitact (UCB) 抗てんかん薬いろいろを参照。
セレトラセタム
Seletracetam
  抗てんかん薬いろいろを参照。
神経伝達物質/受容体作動薬
塩酸インデロキサジン
Indeloxazine
エレン Elen(山之内→アステラス) 中止
ノイン Noin(シェリング・プラウ) 中止
ノルアドレナリン・セロトニン系賦活薬だが、循環・代謝改善作用もあるとされた。自発性低下・情緒障害・せん妄に有効とされた。発売中止。
塩酸ビフェメラン
Bifemelane
セレポート Celeport(エーザイ) 中止
アルナート Alnert(三菱/藤沢) 中止
ノルアドレナリン・セロトニン・アセチルコリン系賦活薬。自発性低下・情緒障害・せん妄に有効とされた。発売中止。
塩酸チアプリド
Tiapride
グラマリール Gramalil(アステラス D2遮断薬。興奮・攻撃性に有効であるが、脳梗塞後遺症に限って承認継続となった。抗精神病薬いろいろ参照。
循環改善薬
カリジノゲナーゼ
Kallidinogenase
カルナクリン (三和) 脳循環・代謝改善効能が削除された。
ニコチン酸トコフェロール ユベラニコチネート Juvela Nicotinate(エーザイ)
ニコ
バナールN
脳循環・代謝改善効能が削除された。
イブジラスト
Ibudilast
ケタス Ketas(杏林) メディエーター遊離抑制薬。めまいにも効果があるとされ、気管支喘息に対しては呼吸器科薬として現在でも使用される。
ペントキシフィリン
Pentoxifylline
トレンタール Trental (ヘキスト) 中止
プロキサール 中止
リカブレイン 中止
ペンドル 中止
アポフィリン 中止

<徐放剤>
トレンタール300 Trental 300 (ヘキスト) 中止
循環改善薬。一足早く再評価ののち中止。
酒石酸イフェンプロジル
Ifenprodil
セロクラール Cerocral(日医工)
アポノール
テクニス
フレザニール
めまい(頭重・抑うつ感は不可)にも適応。現在でも広く用いられる。
メシル酸ジヒドロエルゴトキシン
Dihydroergotoxine Mesilate
ヒデルギン Hydergine(サンド→Novartisノバルティス
リセルギン Lysergin(トーアエイヨー・山之内→アステラス)中止
バソラックス
麦角アルカロイド。血圧効果・末梢循環改善作用がある。
リセルギンは徐放剤。
ニセルゴリン
Nicergoline
サアミオン Sermion(田辺三菱) 麦角アルカロイド。脳梗塞後の抑うつ症状や自発性の低下にも有効とされる。
マレイン酸シネパジド
Cinepazide
ブレンディール Brendil (第一製薬) 中止 発売中止。
フマル酸ベンシクラン
Bencyclane
ハリドール Halidor(住友) 中止 発売中止。
トラピジル
Trapidil
ロコルナール Rocornal(持田) 中止
エステリノール Estelinol(塩野義) 中止
血小板凝集抑制作用・ホスホジエステラーゼ阻害作用・トロンボキサンA2阻害作用を持つとされた。発売中止。
オザグレルナトリウム
Ozagrel
カタクロット Cataclot (小野)
キサンボン Xanbon (キッセイ)
トロンボキサン合成酵素阻害薬。注射薬のみ。
フマル酸ニゾフェノン
Nizofenone
エコナール Econal (吉富) 中止 プロスタサイクリン合成促進作用を持つ。
塩酸ファスジル
Fasdil
エリルS Eril-S (旭化成)中止 Rho-kinase阻害作用による血管拡張剤。クモ膜下出血後の血管攣縮抑制作用を持つ。
循環改善薬(降圧薬)
塩酸ニカルジピン
Nicardipine
ペルジピン Perdipin (アステラス)
ニコデール Nicodel (三井)中止
イセジピール
コポネント
ツルセピン
ニカルピン
ニスタジール
脳循環血液量を減少させない降圧薬とされていたが、脳循環改善の適応については削除された。緊急的な降圧に用いることも多い。
ニルバジピン
Nilvadipine
ニバジール Nivadil(アステラス
トーワジール
ナフトジール
同上。
塩酸フルナリジン
Flunarizine
フルナール Flunarl(協和) 中止 めまいに効果的とされた。発売中止。
塩酸モキシシリト
Moxisylyte
モキシール Moxyl(興人・富士レビオ)
中止
α1ブロッカー。めまいに効果的とされた。発売中止。
循環改善薬(抗血小板薬)
シロスタゾール
Cilostazol
プレタール Pletal(大塚) 閉塞性動脈硬化症に対してや、脳梗塞の再発予防目的として用いる。近年では認知症治療薬としての治験がなされている。
その他
フマル酸ブロビンカミン
Brovincamine
サブロミン Sabromin (サンド・三共)中止 発売中止。
ビンポセチン
Vinpocetine
カラン Calan(武田)中止
Cavinton
めまいに効果的とされた。発売中止。海外では現在でもスマートドラッグとして流通。
アセチルカルニチン
Acetylcarnitine
  血液脳関門を通過しやすく、アルツハイマー型認知症の初期治療に対して研究が進められている。
脳保護剤
フリーラジカルスカベンジャー
エラダボン
Edaravone
ラジカット Radicut(三菱 脳梗塞急性期にフリーラジカルを除去することで脳へのダメージを最小限に抑える効果がある。筋萎縮性側索硬化症(ALS)に対する臨床研究も進んでいる。理論的には、悪性腫瘍・内耳障害・心筋障害など、フリーラジカルが関与する全ての疾患に効果が期待され、基礎研究が盛んに行われている。
水酸ラジカルスカベンジャー
ピリチノール
Pyritinol
Encephabol
Encefabol
Cerbon 6
ビタミンB6の水溶性アナログ。
 

Last Updated:2017/07/20
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